カーボンニュートラルガスの供給について
都市ガスの原料である天然ガスのライフサイクル(開発・生産~消費)の各段階において排出される温室効果ガス(GHG)を、クレジットによってオフセットすることで、カーボンニュートラルガスとして供給します。
地球環境改善に貢献
- 自社の温室効果ガス排出量の削減
- 温室効果ガス削減プロジェクトへの投資
カーボン・オフセットとは
日頃の生産活動から排出される二酸化炭素等の温室効果ガスのうち、削減が難しい部分をクレジットを使って埋め合わせる(=オフセットする)仕組みのことです。
取引スキーム
- 「ガス需給契約書」に基づいて販売いたしている都市ガスのライフサイクルにおいて排出されるCO2相当量をクレジットによりオフセットすることによって、その分をカーボンニュートラルガスとして販売します。
- 都市ガス受渡数量および売買価格に関する覚書もしくはそれに付帯する新たな覚書にてカーボンニュートラルガスの受渡数量および売買価格を規定します。
- 受渡数量に基づいて算出したクレジット量が無効化されていることを都市ガス卸供給元であるINPEX、東京ガスにて認定し、その証書を太田都市ガス経由で発行・受渡します。
クレジットのご紹介
VCS(Verified Carbon Standard)
- VERRAというワシントンに拠点を置くNPO団体が運営する、世界最大の民間認証プログラム。
- プロジェクト(エネルギーの効率利用、森林・湿地の保護、回復など)が一定の要件を満たしていると認められると、クレジット(1トン相当のGHG排出量を削減したとカウントできる)が発行される。
- 自社排出量目標の達成やCSR活動におけるカーボン・オフセットの手段として活用可能。
J-クレジット
- 省エネ機器の導入や森林経営などの取り組みによる、GHGの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する制度。
- 経済産業省・環境省・農林水産省が運営。
- 公的認証を得たクレジットであるため、温対法など日本国内の法律にも対応。
- VCSは世界の民間認証クレジットの中で最も多く活用されており、取引量も大きいことから安定的な調達が可能です。大手都市ガス事業者がVCSを活用してカーボンニュートラルLNG(都市ガス)の受入や取り扱いを始めるなど、日本国内でも普及が進んでいます。
- Jクレジットは日本の法律(温対法・省エネ法)においてCO2排出量の削減ができるものの、VCSほど取引量は多くなく、相対取引による調達なので、VCSより価格は割高になります。
種類 | カーボン オフセット |
温対法 | 省エネ法 | 低酸素社会 実行計画 |
ASSET 事業 |
CDP/SBT (※) |
RE100 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
VCS | ○ | × | × | × | × | ○/× | × |
特徴:他のクレジットと比較して低価格で、かつ大量の調達・提供が可能 | |||||||
J-クレジット | ○ | ○ | ○ 共同省エネ事業において、 省エネ由来のクレジットのみ |
○ 同計画に参加する企業が実施する PJTや森林吸収PJTは対象外 |
○ | ○ 再エネ発電・熱由来の クレジットのみ |
○ 再エネ発電由来の クレジットのみ |
特徴:日本の法律にも対応、但し活用目的によって創出元に制限あり |
※1 CDP(Carbon Disclosure project) : 2000年にイギリスで設立したNGOで、投資家・企業・都市・国家・地域が環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営。同団体への回答において、クレジットの購入に関する項目あり。
※2 SBT(Science Business Targets) : パリ協定(世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のこと。SBTは総量削減を求めており、他社のクレジットを取得して自社の削減と見做すことを認めていない。